【北海道】職員採用試験の合格法を解説!

ハチミツちゃん

「北海道の職員採用試験って、どんな感じなんだろう?」

「じぶんでも受かるのかな…」

北海道の職員採用試験のこと、よく分からなくて不安になりますよね。

わんこ先生

北海道職員採用試験はとても人気のある公務員試験です。

北海道をふくむ都道府県庁や政令指定都市の公務員採用試験は、「地方上級」とよばれます。

地方上級といっても、自治体ごとに試験内容や特徴がことなります。

この記事では北海道の公務員採用試験にフォーカスして、

  1. 北海道の「職場環境」
  2. 北海道の「重要政策」
  3. 北海道の「試験種類」
  4. 北海道の「試験内容」
  5. 北海道の「試験スケジュール」
  6. 北海道の「試験対策」
  7. 北海道の「倍率」

をくわしく解説していきます。

学習のガイドとして参考にし、北海道の合格をめざしましょう!

 

 

北海道の「職場環境」

まずは北海道の職場環境にかんするデータを確認してみましょう。

  • 【平均年齢】:43.3歳
  • 【平均給与月額】:376,799円
  • 【年次有給休暇の平均取得日数】:11日
  • 【女性職員の割合】:25.1%
  • 【女性管理職の割合】:6.3%

新規採用者は本庁や振興局、出先機関などに配属。

その後は本人の希望や適性を考慮しながら、おおむね3~5年のサイクルで異動します。

昇任は主査、係長⇒主幹⇒課長⇒部次長⇒部長、振興局長が一般的です。

 

北海道の「重要政策」

平成28年度からスタートした「北海道総合計画」では、すべての道民が今後のめざす姿とすすむべき道を共有し、その実現にむけて力をあわせて取りくんでいくために策定されました。

重点戦略プロジェクトはこちら。

  1. 安心のまち・暮らし「住まいる北海道」プロジェクト
  2. 北のめぐみ「資源・ひと・経済好循環」創出プロジェクト
  3. 未来を拓く「攻めの農・林・水産業」確立プロジェクト
  4. 輝く「アジアのHOKKAIDOU」創造プロジェクト
  5. 多様な交流・連携と「北海道型地域自立圏」形成プロジェクト

ユニークな組織や部署として、

  • 地域戦略課:北海道政の最重要課題である人口減少問題対策について、全庁的な戦略をまとめる
  • 女性支援室:女性の力を北海道経済や地域づくりの活性化につなげる
  • オリンピック・パラリンピック連携質:2020年の東京大会にむけて、選手の育成やスポーツの振興をはかる

北海道の主要な政策や取りくみを知っておき、論文試験や面接試験のさいにアピールすることが大切です。

 

北海道職員採用試験の「試験種類」

北海道の公務員採用試験は、受験者の年齢で大きく3つにわかれます。

  • 【A区分】:大学卒業程度。年齢要件は22~30歳(受験翌年の4月1日時点)
  • 【B区分】:高校卒業程度。年齢要件は18~21歳(受験翌年の4月1日時点)
  • 【C区分】:大学卒業程度。年齢要件は31~59歳(受験翌年の4月1日時点)

大学卒業程度などといっても、じっさいに大学を卒業している必要はありません。

年齢要件を満たしていれば受験することができます。

それぞれの区分のなかに、「行政系」「技術系」「資格免許系」の試験がたくさん用意されています。

もっとも受験者が多い行政系の職種は、

  • 【一般行政】:経済、地域振興、福祉、環境、税務、農林水産業や建設業の振興など道行政全般にわたる業務に従事。おもな配属先は本庁、振興局、出先機関
  • 【教育行政】:教育庁において教育施策の企画立案、学校教育や生涯教育の推進、教職員の任免、学校施設の整備などの業務に従事。おもな配属先は本庁、教育局、道立学校、教育研究所、特別支援教育センター、図書館、美術館
  • 【警察行政】:警察行政にかんする企画立案や予算管理、警察施設の維持管理、福利厚生、人事など警察組織基盤を支える業務に従事。おもな配属先は警察本部、各方面本部、各警察署
  • 【公立小中学校事務】:教材や備品の購入、学校職員の給与や旅費にかんする業務に従事。おもな配属先は市町村立小中学校(札幌市をのぞく)

ここからは「A区分」の「行政系」職種の採用試験をメインに解説していきますね。

 

北海道職員採用試験の「試験内容」

1次試験

1次試験で課されるのは、「職務基礎力試験」と「論文試験」です。

職務基礎力試験は2つの出題分野にわかれます。

  • 【社会事情/言語能力】:社会事情、文章理解、長文読解、言葉の用法。社会事情には北海道にかんする問題もふくまれる。40分で30問に回答
  • 【数的/論理的能力】:数的理解、論理的理解、資料理解。70分で30問に回答

多くの公務員試験で一般的な教養試験や専門試験は課されません。

北海道オリジナルの問題が出題されるので、十分な対策が必要です。

過去に出題された社会事情/言語能力の問題は、

「最近の日本経済に関する次の記述のうち妥当なのはどれか。」

  1. 2016年の実質経済成長率は、前年比プラスであった。その背景として、雇用者報酬や企業収益が増加したことを受けて、個人消費が 2014 年の消費税増税前の水準を上回り、企業の設備投資も前年比で 10 %以上増加したことがある。
  2. 日本銀行は消費者物価の前年比上昇率を2%とする物価安定の目標を置いていたが、2016 年にこの目標を1%に引き下げるとともに、金融政策の操作目標を通貨量とし、金利は操作目標から外された。
  3. 雇用情勢を見ると、求人数が求職者数を上回り 2016 年の有効求人倍率は1を上回って推移した。高齢者や女性を中心に雇用者数が増加し、雇用形態別に見ると、非正規雇用者だけでなく正規雇用者についても 2015 年より増加した。
  4. 政府は、2017 年4月に予定されていた消費税率の引上げを延期した。その背景には、景気回復に伴う税収増加などにより、国と地方を合わせた基礎的財政収支が黒字化したことがある。
  5. 東日本大震災以降赤字で推移していた貿易収支は、2016 年に黒字に転じた。その背景としては、燃料価格の上昇などにより輸入額が増加したものの、新興国向け輸出が伸びたことで輸出額が大きく増加したことがある。

「正答 3」

数的/論理的能力の過去問は、

「学生に自分の好きな教科について調査を行ったところ、次のことがわかったとき、確実に言えるものはどれか。
ただし、どの教科とも少なくとも1人は好きな教科として回答した人がいるものとする。」

  • 国語と数学が好きな人は、理科も好きである。
  • 国語も社会も好きでない人は、数学か英語が好きである。
  • 社会が好きな人は、理科も英語も好きではない。

 

  1. 国語が好きな人は、理科が好きである。
  2. 国語が好きな人は、社会が好きである。
  3. 理科が好きな人は、社会が好きである。
  4. 英語が好きな人は、社会が好きではない。
  5. 数学が好きでない人は、国語も社会も好きである。

「正答 4」

論文試験はテーマが1題あたえられ、90分で回答を記述します。

 

2次試験/3次試験

2次試験と3次試験では、個別に「面接試験」が課されます。

最終合格者は3次試験の結果だけをもとに決定。
1次試験や2次試験の得点はリセットされるので、注意が必要です。

試験の配点は公表されていません。

警察行政や公立小中学校事務のばあいは、3次試験がありません。

最終合格者は2次試験と論文試験(1次試験)の結果をもとに決められます。

 

北海道職員採用試験の「試験スケジュール」

平成29年度に実施された一般行政Aの試験日程はこちら。

  1. 【1次試験】:5月14日
  2. 【1次合格発表】:5月26日
  3. 【2次試験】:6月上~中旬
  4. 【2次合格発表】:6月下旬
  5. 【3次試験】:7月上~中旬
  6. 【最終合格発表】:8月上旬

受験の申し込みはWEBで「エントリーシート1」を送信した後、「エントリーシート2」をダウンロードして記入し、郵送すれば完了です。

1次試験だけ、札幌市のほか東京都や京都市で受験することができます。

試験の実施結果によって、第2回目の採用試験がおこなわれることもあります。

 

北海道職員採用試験の「試験対策」

職務基礎力試験

社会事情/言語能力

社会事情/言語能力は、「時事」や「文章理解」などの問題が出題されます。

時事問題は、時事対策の参考書をつかって学習します。

必ず最新版の本を手にいれるようにしましょう。
データが古いと、本番でまちがった選択肢をえらんでしまうこともありますからね。

おすすめの時事参考書は「公務員試験 速攻の時事」。
一般的な公務員試験に出題される出題範囲をコンパクトに網羅しています。

北海道にかんする時事問題は、新聞やニュースを毎日チェックしておくか、北海道に特化したコースがある公務員予備校をえらぶ必要があります。

文章理解は「現代文」「英文」の読解がとわれます。
正答率が高い科目なので、かくじつに正解して得点源にする必要があります。

現代文は評論やエッセイの広いテーマから出題。
出題形式も内容把握のほか、要旨把握や空欄補充、文章整序などいろいろです。

英文はエッセイをテーマに、内容把握の形式で出題されることが多くあります。

試験勉強の初期から学習をすすめましょう。
毎日コツコツと過去問演習をくり返し、文章になれることが大切です。

 

数的/論理的能力

数的/論理的能力は、多くの公務員試験で課される教養試験の「判断推理/数的推理/資料解釈」とにています。

判断推理と数的推理は、あたえられた条件から状況をぶんせきする情報処理能力がとわれます。
数学的な色がより濃いほうが数的推理。

出題は定番の問題がメインです。
学習の初期は典型問題の演習をくり返して、解法をマスターしましょう。

試験本番ではスピードが要求されます。
学習がすすんできたら、解く時間を意識したり、難問にも対応できる応用力をみにつけるのがおすすめです。

資料解釈はあたえられたグラフや数表から情報を読みとり、なにが判断できるのかを答える問題。

資料解釈をたんなる計算問題と思っていると、回答に時間がかかってしまいます。
過去問演習をとおして資料読み取りのコツをつかみ、なるべく大変な計算をしないことを心がけて解きましょう。

 

論文試験

筆記試験とちがって、「論文はなにを勉強したらいいんだろう」「どうしたら得点が高くなるのか分からない」と疑問に思いますよね。
勉強のしかたが明らかな筆記試験より、対策も不十分になりがち。

でも、論文は筆記試験や面接と同じくらい重要で、合否に影響する試験です。

論文試験を突破するために大切なポイントは、すべてこちらの記事で解説しています。
参考にしてみてくださいね。

 

面接試験

どんな公務員試験でも、面接は必ず課されます。

筆記試験とちがって、面接はいまいち試験の内容がつかみづらく、どんな対策をしたらいいか不安になりますよね。

事前にしっかり対策したひとと、そうでないひとの差が簡単に見えてしまう試験なので、筆記試験と同じくらい気合をいれて取り組む必要があるんです。

面接試験を突破するために大切なポイントは、すべてこちらの記事で解説しています。
参考にしてみてくださいね。

 

北海道職員採用試験の「倍率」

平成30年度

A区分

  受験者 1次合格 2次合格 最終合格 最終倍率
一般行政A(1回目) 1,709 795 552 357 4.8
一般行政A(2回目)          
教育行政A(1回目) 159 108 91 72 2.2
教育行政A(2回目)          
警察行政A(1回目) 132 83 52 2.5
警察行政A(2回目)          
公立小中学校事務A          
環境科学A 34 14 7 4.9
社会福祉A 34 15 11 3.1
農業A 25 19 13 1.9
水産A(1回目) 15 15 11 1.4
水産A(2回目)          
林業A 13 11 9 1.4
総合土木A(第1回) 42 33 27 1.6
総合土木A(第2回)          
総合土木A(新方式) 107 75 57 1.9
建築A(第1回) 13 10 8 1.6
建築A(第2回)          
普及職員 農業A(第1回) 30 19 18 1.7
普及職員 農業A(第2回)          
普及職員 水産A 11 7 6 1.8

B区分

  受験者 1次合格 最終合格 倍率
一般行政B        
教育行政B        
警察行政B        
農業B        
水産B        
林業B        
総合土木B        
建築B        
公立小中学校事務B        

C区分

  受験者 1次合格 2次合格 最終合格 倍率
一般行政C 541 273      
教育行政C 41 27      
環境科学C 16 2      
社会福祉C 39 30      
農業C 3 2      
水産C 3 3      
林業C 7 4      
総合土木C 41 37      
建築C 7 5      
普及職員 農業C 14 13      
普及職員 水産C 2 2      
公立小中学校事務C 117 63      

 

平成29年度

A区分

  受験者 1次合格 2次合格 最終合格 最終倍率
一般行政A(1回目) 1,376 829 528 391 3.5
一般行政A(2回目) 412 130 45 24 17.2
教育行政A(1回目) 233 141 104 61 3.8
教育行政A(2回目) 67 40 15 13 5.2
警察行政A(1回目) 141 87 45 3.1
警察行政A(2回目) 42 14 3 14.0
公立小中学校事務A 134 63 24 5.6
環境科学A 29 14 8 3.6
社会福祉A 31 20 18 1.7
農業A 21 12 9 2.3
水産A 11 7 5 2.2
林業A 15 11 10 1.5
総合土木A(第1回) 32 24 20 1.6
総合土木A(第2回) 20 14 10 2.0
総合土木A(新方式) 33 28 21 16 2.1
建築A(第1回) 15 14 8 1.9
建築A(第2回) 5 1
普及職員 農業A(第1回) 39 20 15 2.6
普及職員 農業A(第2回) 24 16 12 2.0
普及職員 水産A 1 1

B区分

  受験者 1次合格 最終合格 倍率
一般行政B 639 367 178 3.6
教育行政B 72 38 26 2.8
警察行政B 79 35 20 4.0
農業B 13 6 6 2.2
水産B 2 2 2 1.0
林業B 41 35 34 1.2
総合土木B 88 69 62 1.4
建築B 6 6 5 1.2
公立小中学校事務B 56 23 8 7.0

C区分

  受験者 1次合格 2次合格 最終合格 倍率
一般行政C 445 273 119 84 5.3
教育行政C 36 20 10 5 7.2
環境科学C 11 4 3 2 5.5
社会福祉C 49 42 28 18 2.7
農業C 3 3 3 0
水産C 2 2 2 2 1.0
林業C 9 5 2 2 4.5
総合土木C 44 29 22 21 2.1
建築C 9 4 3 2 4.5
普及職員 農業C 11 7 6 5 2.2
普及職員 水産C 0
公立小中学校事務C 141 54 48 19 7.4

 

平成28年度

A区分

  受験者 1次合格 2次合格 最終合格 最終倍率
一般行政A(1回目) 1,668 802 569 367 4.5
一般行政A(2回目) 538 200 120 41 13.1
教育行政A(1回目) 252 154 124 89 2.8
教育行政A(2回目) 126 80 45 24 5.3
警察行政A(1回目) 196 101 45 4.4
警察行政A(2回目) 50 11 3 16.7
公立小中学校事務A 186 159 62 3.0
環境科学A 18 14 7 2.6
社会福祉A 23 18 14 1.6
農業A 25 22 11 2.3
水産A 17 13 8 2.1
林業A 9 9 7 1.3
総合土木A(第1回) 52 36 30 1.7
総合土木A(第2回) 19 18 16 1.2
建築A(第1回) 18 8 8 2.3
建築A(第2回) 9 7 5 1.8
普及職員 農業A(第1回) 39 25 22 1.8
普及職員 農業A(第2回) 19 17 14 1.4
普及職員 水産A 12 7 3 4.0

B区分

  受験者 1次合格 最終合格 倍率
一般行政B 592 350 190 3.1
教育行政B 73 70 32 2.3
警察行政B 77 41 20 3.9
農業B 7 5 5 1.4
水産B 3 3 2 1.5
林業B 40 39 36 1.1
総合土木B 60 45 43 1.4
建築B 6 3 2 3.0
公立小中学校事務B 49 48 24 2.0

C区分

  受験者 1次合格 2次合格 最終合格 倍率
一般行政C 476 212 141 76 6.3
教育行政C 70 39 21 13 5.4
社会福祉C 21 15 11 7 3.0
農業C 8 3 3 2 4.0
水産C 6 4 3 1 6.0
林業C 4 4 2 2 2.0
総合土木C 40 28 17 10 4.0
建築C 11 7 6 3 3.7
普及職員 農業C 8 7 3 3 2.7
普及職員 水産C 2 2 1 1 2.0
公立小中学校事務C 142 65 45 20 7.1

 

わんこ先生

これで「【北海道】職員採用試験を解説!」は終わりです。
おつかれ様でした。

この記事のポイントです。

  • 教養試験や専門試験は課されない
  • 最終合格は3次試験の面接で決まる
  • エントリーシート2の郵送を忘れずに