【三重県】職員採用試験の合格法を解説!

ハチミツちゃん

「三重県の職員採用試験って、どんな感じなんだろう?」

「じぶんでも受かるのかな…」

三重県の職員採用試験のこと、よく分からなくて不安になりますよね。

わんこ先生

三重県の職員採用試験はとても人気のある公務員試験です。

三重県をふくむ都道府県庁や政令指定都市の公務員大卒程度採用試験は、「地方上級」とよばれます。

地方上級といっても、自治体ごとに試験内容や特徴がことなります。

この記事では三重県の職員採用試験にフォーカスして、

  1. 三重県庁の「職場環境」
  2. 三重県職員採用試験の「試験種類」
  3. 三重県職員採用試験の「試験内容」
  4. 三重県職員採用試験の「試験スケジュール」
  5. 三重県職員採用試験の「試験対策」
  6. 三重県職員採用試験の「倍率」

をくわしく解説していきます。

学習のガイドとして参考にし、三重県職員採用試験の合格をめざしましょう!

 

 

三重県庁の「職場環境」

まずは三重県庁の職場環境にかんするデータを確認してみましょう。

  • 【平均年齢】:43.4歳
  • 【平均給与月額】:388,976円
  • 【年次有給休暇の平均取得日数】:14.7日
  • 【女性職員の割合】:24.6%
  • 【女性管理職の割合】:9.8%

三重県では、新規採用から5年目までの職員にたいする研修を充実させ、若手職員の育成にとりくんでいます。

職場にふくすうのトレーナーが配置され、現場での手あつい育成支援や、なんでも相談しやすい職場づくりを大切にしていることも特徴です。

 

 

三重県職員採用試験の「試験種類」

三重県の職員採用試験は、「A試験」「B試験」「C試験」の大きく3種類。
そのなかに試験職種がいくつか用意されています。

受験資格といっしょに確認してみましょう。

  • 【A試験】:試験職種は「行政Ⅰ」「行政Ⅱ」「行政Ⅲ」「福祉技術」「環境化学」「農学」「林学」「水産」「総合土木」「建築」「警察建築」「薬剤師」「保健師」など。受験資格は年齢が22~29歳(「行政Ⅱ」は22~32歳)、「薬剤師」「保健師」は必要な資格や免許を有すること
  • 【B試験】:試験職種は「警察事務」「司書」「学校事務」など。受験資格は年齢が20~27歳
  • 【C試験】:試験職種は「一般事務」「林業」「総合土木」「警察事務」「学校事務」など。受験資格は「学校事務職員A」のばあい年齢が18~21歳、「学校事務職員B」のばあい18~21歳

年齢はすべて受験翌年の4月1日時点

平成29年度受験案内より

「行政Ⅰ」「行政Ⅱ」「行政Ⅲ」は試験方法がことなるものの、採用後の処遇にちがいはありません。

「行政Ⅱ」は民間企業での職務経験、海外活動や社会貢献活動の経験をもつなどはば広い層から、有能な人材をもとめる区分。

「行政Ⅲ」はスポーツ分野において、試験前の3年間で次のような活躍をしたひとが対象です。

  1. 国際大会(オリンピック大会、世界選手権、アジア大会及びそれらと同等の国際大会)に日本代表として出場した選手
  2. 全国大会(国民体育大会、全日本選手権大会、全日本実業団選手権大会及びそれらと同等の全国大会)に出場し、個人種目は3位以上、団体種目は8位以上の成績を収めた選手

ここからは、もっとも受験者が多い行政系職種をメインに解説していきますね。

  • 【大学卒業程度】:「行政Ⅰ」「行政Ⅱ」「行政Ⅲ」
  • 【高校卒業程度】:「警察事務」「学校事務」
  • 【学校事務職員】:「一般事務」「警察事務」「学校事務」

 

三重県職員採用試験の「試験内容」

試験区分  1次試験 2次試験 3次試験
教養試験 専門試験 エントリー
シート
論文 個別面接 集団討論 自己アピール
A試験 行政Ⅰ
100点

100点

50点

350点
行政Ⅱ
行政Ⅲ

100点

100点

50点

350点

200点
B試験 警察事務
学校事務

100点

100点

50点

350点
C試験 一般事務
警察事務
学校事務

100点

20点

120点

1次試験

1次試験で共通して課されるのは、「教養試験」です。

教養試験は公務員試験にとくゆうな科目群の「一般知能分野」、高校までに学ぶことが多い科目群の「一般知識分野」にわかれます。

  • 【一般知能分野】:文章理解(英文/古文/現代文)、判断推理、数的推理、資料解釈など
  • 【一般知識分野】:社会科学(政治/法律/経済/社会)、人文科学(日本史/世界史/地理/文学,芸術)、自然科学(数学/物理/化学/生物/地学)など

A試験のばあい各科目の出題数はおおむね、

科目 出題数
政治 1
法律 2
経済 1
社会 6
日本史 3
世界史 2
地理 2
文学,芸術 1
数学 1
物理 1
化学 2
生物 2
地学 1
英文 5
古文 1
現代文 3
判断推理 9
数的推理 6
資料解釈 1

全50問必須回答、回答時間は150分です。

B試験やC試験の教養試験は、A試験と問題内容や回答時間がことなります。

回答時間はB試験が150分間、C試験が120分間です。

 

大卒程度の1次試験では、「専門試験」が課されます。

専門試験とは公務員試験の各職種ごとに、必要な専門的知識をはかるため実施される試験です。

行政系職種のばあい、専門試験は「行政系科目」「法律系科目」「経済系科目」から出題されます。

  • 【行政系科目】:政治学/行政学/社会政策/国際関係など
  • 【法律系科目】:憲法/行政法/民法/刑法/労働法など
  • 【経済系科目】:ミクロ経済学/マクロ経済学/財政学/経営学など

各科目ごとの出題数はおおむね、

科目 出題数
政治学 2
行政学 2
社会政策 2
社会学 2
国際関係 2
憲法 5
行政法 8
民法 7
刑法 2
労働法 2
ミクロ経済学/
マクロ経済学
8
経済政策/
経済事情
5
財政学 3
合計 50

出題される50問から、40問をえらんで回答します。

回答時間は120分です。

 

A試験「行政Ⅱ」「行政Ⅲ」の1次試験では、「エントリーシート試験」が課されます。

志望動機やこれまでの経験、自己アピールなどを記述し、実績や意欲がみられる試験です。

 

2次試験、3次試験

2次試験では、すべての職種で「論文試験」と「個別面接」が課されます。

出題されたテーマに対して、A試験とB試験は90分間1,200文字、C試験は60分間600文字で記述して回答。

平成29年度の出題テーマは、

  • 三重県の財政状況が行政運営にあたえる影響をふまえ、「みえ県民力ビジョン」による県政を、今後どのように展開していくとよいか、あなたの考えを論述してください。(A試験)
  • 将来の三重県を住みやすい地域にするためには、どのような取り組みが必要と考えますか。あなたの考えを論述してください。(B試験)
  • あなたのこれまでの成功または失敗の経験をひとつあげて、その経験から身についたことを書いてください。(C試験)

 

 

A試験の2次試験では、「集団討論」が登場します。

集団討論は受験者数名がグループになり、出題されたテーマに対してグループでディスカッションし、結論をみちびき出す試験です。

平成29年度の出題例は、

  • 小売店や飲食店の深夜営業の見直しについて
  • 高齢者の交通事故について
  • 成人年齢について
  • 高校生の「キャリア教育」について
  • 子どものいじめの早期発見や未然防止について
  • トランスジェンダーのトイレ利用について
  • 孤立する高齢者のコミュニティづくりについて
  • 将来に向けた三重県の地域政策について
  • 障がいのある人との共生社会について

 

A試験「行政Ⅱ」「行政Ⅲ」のみ、3次試験がおこなわれます。

試験内容は「自己アピール試験」です。

 

1次試験で記述した「エントリーシート」をもとにした面接。
面接時間は30分間で、そのうち5分間ほどをつかって自己アピールします。

 

三重県公務員採用試験の最終合格者は、各試験の合格基準をみたしたうえで、1次試験と2次試験(3次試験ふくむ)の合計得点の順位で決まります。

教養試験や専門試験の合格基準点は、満点の3割5分以上です。

 

三重県職員採用試験の「試験スケジュール」

平成29年度に実施されたA試験「行政Ⅰ」の試験日程はこちら。

  1. 【受験申込み】:6月1日まで
  2. 【1次試験】:6月25日
  3. 【1次合格発表】:7月12日
  4. 【2次試験】:7月中旬~8月上旬
  5. 【最終合格発表】:8月21日

 

三重県職員採用試験の「試験対策」

教養試験

教養試験や専門試験は、とにかく科目数がたくさんあります。
出題数が多い科目や、マスターするのに時間のかかる科目から学習するのが鉄則です。

教養試験のなかでは「判断推理」「数的推理」がもっとも重要な科目。
得点源にできる「資料解釈」や「文章理解」も、早いうちから取りくみましょう。

これらの科目の学習が十分にすすんだら、「社会科学(政治/法律/経済/社会)」や「人文科学(日本史/世界史/地理/思想/文学,芸術)」、「自然科学(数学/物理/化学/生物/地学)」の勉強をはじめます。

社会科学は専門試験の科目とかぶる内容が多くあります。
専門試験の政治学や憲法、経済学の学習を優先するのがおすすめ。

人文科学と自然科学は範囲がとても広いわりに出題数が少ないので、時間のかけすぎに注意が必要です。
判断推理や文章理解の学習をメインに続けながら、気分転換として取りくみましょう。

 

専門試験

専門試験のなかでもっとも理解に時間がかかり、出題ウェイトも大きい科目は「民法」と「経済学」です。
出題数が多くて、教養試験にも登場する「憲法」や「行政法」の学習も早くからスタートします。

法律系科目では憲法がいちばん勉強しやすいので、先にはじめるのがおすすめ。

重要科目の学習がすすんだら、次に行政系科目とよばれる「政治学」「行政学」「社会政策」「国際関係」や、のこる経済系科目の「財政学」「経済政策」「経済史」「経営学」に取りかかります。

こうした科目は、ほとんど暗記科目です。
演習問題をくり返しながら、知識をあたまに定着していきましょう。

最後によゆうがあれば、「労働法」と「刑法」の対策をします。
刑法は難解ですが、労働法は得点源になるので勉強しておくのがおすすめです。

 

論文試験

筆記試験とちがって、「論文はなにを勉強したらいいんだろう」「どうしたら得点が高くなるのか分からない」と疑問に思いますよね。
勉強のしかたが明らかな筆記試験より、対策も不十分になりがち。

でも、論文は筆記試験や面接と同じくらい重要で、合否に影響する試験です。

論文試験を突破するために大切なポイントは、すべてこちらの記事で解説しています。
参考にしてみてくださいね。

 

面接試験

どんな公務員試験でも、面接は必ず課されます。

筆記試験とちがって、面接はいまいち試験の内容がつかみづらく、どんな対策をしたらいいか不安になりますよね。

事前にしっかり対策したひとと、そうでないひとの差が簡単に見えてしまう試験なので、筆記試験と同じくらい気合をいれて取り組む必要があるんです。

面接試験を突破するために大切なポイントは、すべてこちらの記事で解説しています。
参考にしてみてくださいね。

 

集団討論試験

集団討論って「どんなふうに進むんだろう?」「なにを話したら評価されるのかな」と、分からないことだらけですよね。

面接練習は2人いればできますが、集団討論の練習はたくさんの人がいないとできません。
あらかじめ頻出テーマや、評価の高いすすめかたを知っておくと有利です。

集団討論試験を突破するために大切なポイントは、すべてこちらの記事で解説しています。
参考にしてみてくださいね。

 

三重県職員採用試験の「倍率」

平成29年度採用試験

試験区分 受験者 1次合格 最終合格 倍率
A試験 行政Ⅰ 324 93 36 9.0
行政Ⅱ 91 21 11 8.3
行政Ⅲ 11 5 2 5.5
福祉技術 23 9 4 5.8
環境科学 20 14 5 4.0
農学 35 28 13 2.7
林学 10 8 4 2.5
水産 16 6 2 8.0
総合土木 32 23 10 3.2
建築 5 3 1 5.0
警察建築 1 1 1 1.0
薬剤師 5 4 3 1.7
保健師 21 17 7 3.0
B試験 警察事務 83 20 8 10.4
司書 17 5 2 8.5
学校事務 173 67 33 5.2
C試験 一般事務 66 22 11 6.0
林学 3 3 2 1.5
総合土木 3 3 2 1.5
警察事務 45 9 6 7.5
学校事務 23 7 3 7.7

 

平成28年度採用試験

試験区分 受験者 1次合格 最終合格 倍率
A試験 行政Ⅰ 348 72 31 11.2
行政Ⅱ 159 21 6 26.5
福祉技術 24 12 5 4.8
環境科学 29 20 6 4.8
農学 31 25 8 3.9
林学 19 12 6 3.2
水産 12 8 2 6.0
総合土木 29 23 12 2.4
建築 10 4 1 10.0
電気 6 4 1 6.0
機械 9 4 1 9.0
薬剤師 9 7 4 2.3
保健師 20 14 7 2.9
管理栄養士 15 4 1 15.0
B試験 警察事務 119 37 18 6.6
司書 31 5 2 15.5
学校事務 152 55 28 5.4
C試験 一般事務 80 12 6 13.3
総合土木 9 5 2 4.5
警察事務 37 12 7 5.3
学校事務 25 7 3 8.3

 

平成27年度採用試験

試験区分 受験者 1次合格 最終合格 倍率
A試験 行政Ⅰ 400 145 55 7.3
行政Ⅱ 134 42 16 8.4
福祉技術 33 12 4 8.3
環境科学 32 18 7 4.6
農学 35 27 9 3.9
林学 13 8 5 2.6
水産 6 4 1 6.0
総合土木 37 27 16 2.3
建築 10 6 2 5.0
機械 12 6 2 7.0
薬剤師 14 9 4 3.0
保健師 12 12 8 1.8
管理栄養士 30 6 2 15.0
B試験 警察事務 84 24 10 8.4
司書 37 7 3 12.3
学校事務 186 55 26 7.2
C試験 一般事務 88 24 12 7.3
総合土木 9 5 4 2.3
警察事務 28 6 3 9.3
学校事務 26 7 4 6.5

 

わんこ先生

これで「【三重県】職員採用試験を解説!」は終わりです。
おつかれ様でした。

この記事のポイントです。

  • 教養試験と専門試験の配点はおなじ
  • 個別面接と集団討論の配点はとても高い
  • 最終合格者は1次試験と2次試験の合計で決定される