【財務専門官】採用試験の合格法を解説!

ハチミツちゃん

財務専門官ってなんだか、国税専門官と似ている印象です。
どんな試験内容なのか気になります。

わんこ先生

全国各エリアから勤務地を選べる財務専門官は、人気の公務員試験です。
併願先の1つにえらぶ受験生も多くます。

でも最初は、「財務専門官ってどんな試験?」「どんな勉強をしたらいいの?」と疑問に思いますよね。

財務専門官の試験内容や難易度、試験科目や学習のポイントをすべて解説します

 

 

目次

財務専門官の「仕事内容」

財務専門官は財務省の出先機関である「財務局」に採用され働きます。

財務局は全国に10か所あり、そのほか40の財務事務所や13の出張所とネットワークを構成している組織です。
財務省の総合出先機関として、また金融庁の事務委託を受けて、地方の財政や国有財産、金融にかんする業務を担っています。
地域に根差した活動をする財務局は、地方と国のパイプ役です

財務局において財務専門官は、次のような仕事をしています。

  • 財政の業務
  • 金融の業務
  • その他の業務

財政の業務

国は毎年、社会保障や公共事業などいろいろな行政ニーズを満たすために予算編成をしていますよね。
財務専門官は予算がムダなく、効率的につかわれているかチェックを行います。

財務局は、地方公共団体が学校や病院などを建設する資金を必要とするさいに、財政融資資金を貸し付けています。
資金の貸し手の立場から、地方公共団体の要望や財政状況をヒアリングすることが財務専門官の仕事です。

観光地として有名な兼六園や、憩いの場として活用される日比谷公園などは国有財産です。
財務局が管理処分事務を担当し、市町村に貸しています。
財務専門官は国有財産の適切な管理をおこなったり、よりよい活用計画を考えます。

金融の業務

全国には500ほどの地域金融機関があります。
地域金融機関は地方銀行のほか信用金庫や信用組合のことで、中小企業や個人を顧客とする日本経済の重要な担い手です。

財務専門官は地域金融機関の監督を担当しています。
立入り検査などをつうじて金融機関の財務状況をチェックし、必要であれば改善命令を行使するのが仕事です。

その他の業務

そのほか財務専門官は地域経済の調査や広報活動などを行います。

地域経済のデータを収集分析して財務省に伝えるいっぽう、国の施策を地域に浸透させる役割です。
まさに地方と国のパイプ役といえます。

 

財務専門官の「研修」

財務専門官は採用直後から、専門職としてふさわしい知識や技能を習得するため、充実した研修制度が用意されています。
研修制度は大きく3つです。

  • 【中央研修】:財務省の研修所で実施
  • 【地方研修】:各財務局で実情にあわせて実施
  • 【通信研修】:通信で実施

財務局の業務をほとんどカバーしており、熱意があればどんどんスキルアップできることが魅力です

新規採用職員が受ける研修は、

  1. 【中央基礎研修】:全寮制で2か月間受講。研修内容は「財務省職員としての基礎知識」「ビジネスマナー」「配属先の専門的な知識」
  2. 【地方基礎研修】:中央基礎研修のあとに各財務局において、地域の実情におうじた基礎実務や専門実務を習得するための研修を受講

 

財務専門官の「転勤/異動/昇任/年収」

財務専門官は「東北財務局」「近畿財務局」など全国に10ある財務局に所属しています。
各財務局の管轄は周辺にあるいくつかの県にまたがり、財務局またはそのエリアにある財務事務所や出張所、東京の財務省本省や金融庁で働くことが一般的です。

財務専門官は所属する財務局のエリア内で転勤の可能性があります。
ただ、転勤は本人の希望を考慮する傾向があり、住居からあまりにも離れた財務事務所などにうつることはまれのようです

財務専門官の業務は財政や金融、経済調査、広報など多様。
だいたい2,3年のサイクルで異動するのが一般的です。

採用からしばらくは財務局や財務事務所で実務経験をつみます。
8,9年後を目安に係長に昇任し、その後は努力しだいで部長や財務事務所長などへ昇任することができます。

公開されている採用初年度の給与例はこちら。
(東京都特別区内に勤務するばあいの平成29年4月1日の給与例)

大卒程度試験
213,840円

 

財務専門官の「難易度/倍率」

財務専門官のほかにも、公務員にはいろいろな種類があります。

種類ごとに大卒程度試験の難易度をランキングにしました。
難易度は筆記試験や面接試験、採用人数などから総合的に判断しています。

  1. 国家総合職
  2. 国家一般職、国家専門職(国税専門官/財務専門官/労働基準監督官など)、国立大学法人等職員、裁判所職員
  3. 地方上級(県庁/政令指定都市)、東京都庁
  4. 東京都特別区(東京都23区)
  5. 市役所(政令指定都市をのぞく)、警察官/消防官

財務専門官の採用試験は、国家総合職についで難易度が高い試験です

学歴が高くても関係なく落ちてしまう試験ですから、かんたんではありません。

試験の難易度は受験年度などによって変わります。

難易度ランキングは参考ていどにとどめてくださいね。

財務専門官の倍率は下表のとおりです。
(平成29年度試験)

採用予定 申込 1次試験合格 最終合格 倍率
150 4,297 956 527 8.2

 

財務専門官の「試験種類」

国家公務員試験には多くのひとが受験する「大卒程度試験」のほか、国家総合職には「院卒者試験」があり、国家一般職には「高卒者試験」があります。

いっぽう財務専門官試験は「大卒程度試験」ひとつしかありません。

「22~30歳まで(受験翌年4月1日時点の年齢)」が受験資格です。

 

財務専門官の「試験科目/配点」

財務専門官の試験は1次試験と2次試験に分かれています。

それぞれで課される試験種目や配点などはこちら。

大卒程度試験 試験種目 配点 時間 問題数
1次試験 基礎能力試験 2/9 2時間20分 40問
専門試験(多肢選択式) 3/9 2時間20分 40問
専門試験(記述式) 2/9 1時間20分 1題
2次試験 人物試験 2/9

基礎能力試験、専門試験(多肢選択式と記述式)の配点を合わせると、ぜんたいの7/9をしめます。
筆記試験のウェイトは、人物試験(面接)にくらべてとても大きいですよね

1次試験は基礎能力試験と専門試験(多肢選択式)を合わせて合格者が決定されます。
専門試験(記述式)はふくまれないことに注意が必要です。

最終合格者は1次試験と2次試験をすべて総合して決定されます。

それでは、試験種目の内容を1つずつ確認していきましょう。

基礎能力試験

財務専門官の基礎能力試験は、よく「教養試験」とよばれるものと同じです。

ぜんぶで40問が出題されます。

各科目ごとの出題数は、
(平成29年度試験)

分野 科目 出題数
一般知能 現代文 6
英文 5
判断推理 8
数的推理 5
資料解釈 3
一般知識 時事 3
法律 1
政治 1
経済 1
物理 1
化学 1
地学 1
日本史 1
世界史 1
地理 1
思想 1
合計 40

法律や物理などの一般知識分野にくらべて、現代文や判断推理といった一般知能分野のほうがはるかに出題数が多くなっています

国家総合職とくらべると、現代文が2問多くて英文が2問少ない、資料解釈が1問多いなど特徴があります。

専門試験(多肢選択式)

財務専門官の専門試験の多肢選択式はマークシート方式です。
問題の難易度は国家総合職よりやさしく、国家一般職と同じくらい。

回答が必須の問題と、任意で選択できる問題に分かれています。
全体の回答数は40問です。

出題数の内訳は、

科目 出題数 回答数
憲法/行政法 14 2科目28問
必須回答
経済学/財政学/経済事情 14
民法/商法 6 8科目48問から
2科目12問を選択回答
統計学 6
政治学/社会学 6
会計学 6
経営学 6
英語 6
情報数学 6
情報工学 6
合計 76 40

専門試験(記述式)

財務専門官の専門試験の記述式は、マークシート方式の多肢選択式とちがって、設問に対して1,000文字ていどで論述回答する試験です。

たとえば憲法の出題例は、

次の内容を含む法律案が提案されたと仮定する。この提案に含まれる憲法上の論点について述べよ。

  1. たばこ広告を行う者は、成人のみを対象とすることが技術的に可能な場合を除き、テレビ、ラジオ及びインターネットによる広告を行ってはならない。
  2. 紙面にてたばこ広告を行う者は、広告掲載面積中、25%以上の面積を使って、「喫煙は、あなたにとって肺がんの原因の一つとなり、心筋梗塞・脳卒中の危険性や肺気腫を悪化させる危険性を高めます」という文言を分かりやすく表示しなければならない。

出題数は、

科目 出題数 回答数
憲法 1 5科目から
1科目選択回答
民法 1
経済学 1
財政学 1
会計学 1

人物試験

財務専門官の人物試験とは面接のことです。
集団ではなく個別に面接がおこなわれます。

「コンピテンシー」とよばれる、成果に結びつく行動や能力をつかった面接方法を採用しています
質問の中心は「そのときどう行動しましたか?」と、受験生の過去のエピソードから行動や結果を掘りさげること。

地方上級などにくらべて人物試験の配点が低いことも特徴です。

採用面接

財務専門官のばあい、試験で最終合格しただけでは採用になりません。
最終合格したあとに志望する財務局の面接を受けて、内定をもらう必要があります。

全国には9の財務局と1つの財務支局があります。
(沖縄県は沖縄総合事務局財務部)

財務局等 管轄都道府県
北海道財務局 北海道
東北財務局 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
関東財務局 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県
北陸財務局 富山県、石川県、福井県
東海財務局 岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
近畿財務局 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国財務局 鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県  
四国財務局 徳島県、香川県、愛媛県、高知県  
九州財務局 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
福岡財務支局 福岡県、佐賀県、長崎県  

採用面接は最終合格発表日からスタートします。

採用面接では、その名のとおり面接がおこなわれます。
事前もしくはその場で「面接カード」を記入して提出し、それにそって進むのが一般的です。

面接初日にその場で内々定をもらうこともあれば、なんどか面接してからもらうこともあります。

 

財務専門官の「試験日程」

財務専門官の試験日程と採用までのながれはこちら。
(平成29年度実施試験の日程)

  1. 【受験案内】:2月1日~(ホームページに掲載)
  2. 【受験申込み】:3月31日~4月12日(インターネットから行う)
  3. 【第1次試験】:6月11日
  4. 【合格発表】:7月4日
  5. 【各財務局業務説明会】:7月6~11日
  6. 【第2次試験】:7月12,13日
  7. 【各財務局職場訪問】:7月24日~8月22日
  8. 【最終合格発表】:8月23日
  9. 【採用面接】:8月23,24日
  10. 【内定】:10月1日~

7番の「職場訪問」は予約が必要なので注意しましょう

 

財務専門官の「勉強スケジュール」

対策期間がだいたい1年間あるばあいのスケジュール例はこちら。

試験種目
9~12 1~3 4~6 7 8
基礎能力試験 一般知能    
一般知識      
専門試験(多肢選択式)    
専門試験(記述式)    ★    
人物試験      
採用面接        
  • 【★】:注力して取りくむ試験種目
  • 【☆】:取りくむ試験種目

9~12月

試験勉強はまず基礎能力試験の「一般知能」と「専門試験の多肢選択式」からはじまります。

一般知能の科目は出題数がとても多く、毎日コツコツと問題を解きつづけることで得点力がみにつきます
専門試験の択一式は記述式対策の土台になるので、早くから学習しておきましょう。

1~3月

年明けあたりからは「一般知識」と「専門試験の記述式」の対策もスタートです。

一般知識は出題数が少なく、範囲がとても広い科目ばかり。
専門試験の記述式と、3問が出題される一般知識の時事問題の学習に注力します

4~6月

「人物試験」の対策は後回しになりがち。

人物試験は少し対策をすれば評価がぐっと高まる、コストパフォーマンスのよい試験です。
専門試験の記述式対策に追い込みをかけながらも、公務員予備校の面接指導の予約が空いているうちに、人物試験対策を少しずつすすめておきましょう

7~8月

1次試験が終われば2次試験(人物試験)対策に集中できます。

採用面接は2次試験から1ヶ月くらい後におこなわれます。
よゆうがあるので、対策はその間に取りくめば大丈夫です。

2次試験が終わる前でも、志望する財務局の「業務説明会」や「職場訪問」へ参加することを忘れずに

 

財務専門官の「基礎能力試験科目の学習法」

財務専門官の基礎能力試験の配点は2/9です。
40問が出題されます。

基礎能力試験は一般知能と一般知識にわかれます。

  • 【一般知能】:現代文/英文、判断推理/数的推理/資料解釈
  • 【一般知識】:時事、法律/政治/経済、物理/化学/生物/地学、日本史/世界史/地理/思想

出題数は一般知能のほうが圧倒的に多くなっています

現代文/英文、判断推理/数的推理/資料解釈の学習を優先しましょう。

現代文/英文

「現代文」と「英文」の出題数を合わせると11問。
コツコツと学習をつみ重ねれば満点もねらえる科目なので、早いうちからしっかり取りくみましょう

現代文は標準的な難易度の問題が多く出題されます。
時間をはかりながら過去問演習をくり返せば、対策は十分です。

英文は難易度が高い問題も登場します。
出題テーマがはば広く、なじみのない問題にそうぐうすることも。
財務専門官だけでなく国家総合職や国家一般職の過去問にも取りくんで、得点力を高めるのがおすすめです。

判断推理/数的推理/資料解釈

「判断推理」「数的推理」「資料解釈」の3科目で16問の出題数です。
基礎能力試験のなかでもっとも重要な科目なので、苦手にせず勉強する必要があります

判断推理と数的推理の問題は、長文で内容も複雑化する傾向にあります。
図表をいくつか使わないと解けない問題がみられることも特徴です。
とつぜん力がつく科目ではないので、少しずつでも毎日継続して学習することが大切。

資料解釈は時間さえあれば正解できる科目です。
過去問演習をとおして、すばやく確実に解く練習をしておきましょう。

時事

過去2年くらいの出来事から出題されます。
頻出テーマは「財政」「社会保障」「環境」「エネルギー」「防災」。

細かなデータをすべて覚えるのは大変なので、数値が上がったか下がったかなど大まかな方向性をおさえるのが効率的です

法律/政治/経済(社会科学)

法律はおもに憲法の人権や統治から出題されます。
まれに「国際法」「行政法」「労働法」などが問われることもあり、完ぺきな対策は難しいです。
専門試験の憲法の学習をすすめていきましょう

政治の頻出テーマは「日本の選挙制度」「各国の政治制度」「国際機関」「中東戦争」など。
専門試験の政治学や国際関係の勉強でカバーできます

経済は法律や政治とちがって、専門試験の経済学と内容がことなる問題が出題されます。
「日本や世界の経済事情」「財政や金融」「経済指標」「経済史」など出題分野は広め。
基礎能力試験の経済の過去問演習にしっかり取りくむ必要があります

物理/化学/生物/地学(自然科学)

「物理」「化学」「生物」「地学」など自然科学から合計で3問が出題されます。
高校教科書の練習問題レベルなので、浅く広く学習するのがおすすめ

物理は「力のつり合い」「物体の運動」「エネルギーと運動量」「電気回路」「電流と磁場」が頻出です。
原子の構造やエネルギーが出題される可能性もがるので、基本原理を理解しておきましょう。

化学と生物はテーマを横断した総合問題がよく登場します。
化学は「高分子化合物」「食品添加物」、生物は「生態系」「生物の多様性」などマイナーな分野の出題にも注意して、はば広い対策が必要です。

地学はわりと細かな知識が問われます。
中学理科の「大地の変化」というテーマから基礎をかためましょう。

日本史/世界史/地理/思想

日本史は通史やテーマ史からの出題がほとんど。
「文化」「対外交渉」「教育」「戦乱」「貿易」「通貨」などのテーマを確認しましょう。

世界史は出題範囲がとても広いです。
あまり時間はかけず、よゆうがあれば「絶対王政以降の西洋史」にしぼって対策するのがおすすめ。
難易度はあまり高くなく、明らかに誤りの選択肢が多いので基礎を知っていれば正解できます。

地理は高い難易度ではないですが、広い学習が必要になります。
さっと取りくむなら「地形」「気候」を選ぶのがおすすめ。

思想の出題内容はワンパターン。
「西洋近現代」「日本の近代思想」「諸子百家」「江戸時代の思想」について、有名思想家の主著やキーワードを整理しておけば正解できます

 

財務専門官の「専門試験科目(多肢選択式)の学習法」

財務専門官の専門試験の配点は3/9、回答数は40問です。

「憲法/行政法」「経済学/財政学/経済事情」あわせて28問は必須回答。
ほかに8科目48問(1科目はすべて6問)のなかから、2科目12問を選択して回答します。

憲法/行政法

憲法8問、行政法6問の出題です。

憲法は「人権」と「統治機構」どちらも、全体の分野から広く出題されています。

ですが、ほとんどの問題が過去問の基本的な知識で解けるものばかり。
過去問演習にしっかり取りくめば満点がねらえます

行政法も出題数が多いため出題分野にかたよりはなく、「行政作用法」「行政救済法」の全分野からバランスよく出題されます。
ほかの公務員試験ではあまり目にしない「公物」「国有財産法」が財務専門官試験では登場し、わりと細かな知識も問われるので注意が必要です。

問題のレベルは基礎的で、過去問演習だけで十分に対応できます。
誰もが高得点をとる科目なので、取りこぼしがないよう注意して学習しましょう

経済学/財政学/経済事情

経済学6問、財政学6問、経済事情2問が出題されます。

ミクロ経済学は「消費者理論」「生産者理論」「市場分析」、マクロ経済学は「IS-LM分析」の王道分野の出題が中心です。
難易度は基本~標準で、3問ていどある計算問題も過去問演習でみにつける解法パターンで正解できます

財政学は「財政事情」が最頻出。
次いで「財政投融資」「地方財政計画」「公債」「租税」「財政論」がよく出ます。

ほかの公務員試験にくらべて、財政学の出題数が多い特徴があります。
基本レベルの問題が多いので、広い分野をまんべんなく学習しましょう

経済事情の頻出テーマは「経済成長率」「消費」「投資」「物価」「アメリカ」「EU諸国」など。

広い分野の細かなデータを覚えるのは効率がよくありません。
最新版の時事参考書が発売してから、本の内容にしぼってあたまに入れておきましょう

民法/商法

民法から5問、商法から1問の出題です。

民法は出題数があまり多くないので、細かな知識は問われません。
頻出分野の「制限行為能力者」「意思表示」「代理」「時効」「抵当権」「債権者代位権」を中心に、過去問演習にとりくみます

商法を捨て科目にしてしまう受験生がいます。
でも、出題範囲がせまく易しい問題が出るので、「株式会社の機関」「株式」にしぼって対策しておくのがおすすめです。

統計学

統計学は「統計学の基礎」「検定と推定」「母集団と標本」が頻出テーマ。
ほとんど計算問題が出題されます。

問題の難易度は標準的で、導入テキストや過去問題集にある解法で解けるものばかり。
公式や解法パターンをおぼえ、すばやく正確に計算できるように練習しましょう

政治学/社会学

政治学3問、社会学3門が出題されます。

政治学は「政治過程論」「政治制度」「デモクラシー理論」「政治思想」の頻出分野から出題されるほか、「行政学」や「国際関係」から出題されることもあります
政治学の過去問演習にとりくみながら、ほか2つの科目は基本事項を確認しておきましょう。

社会学は学説問題が多く出題されます。
学者名とキーワードを結びつけておぼえるだけで解ける問題もあります

頻出分野の「社会学理論」「社会集団」「社会心理」から過去問演習をおこないましょう。

会計学

出題の中心は「企業会計原則(一般原則)」と「財務諸表(資産/負債/純資産/収益/費用)」にかんすること。
範囲は広めです。

まずは簿記3級ていどの基礎知識をあたまにいれましょう。
その後に会計学の過去問演習にとりくみながら、簿記2級を学習すると効果的です。

経営学

経営学は難問やマイナー問題がほとんどありません

頻出分野の「経営学説」「経営戦略」「経営組織」「マーケティング」「日本の企業と経営」などをおさえましょう。

 

財務専門官の「専門試験(記述式)の学習法」

財務専門官の専門試験(記述式)の配点は2/9。
基礎能力試験の配点と同じです。

1時間20分の試験時間で1題の答案を作成します。

難易度はとても高めです。
問題文の内容を正しく理解し、必要な論点を適切な順番で構成し、制限時間内に論述しなければいけません。

難易度の高さや対策のしづらさから、受験生によって大きな差がつきやすい試験です

対策のステップ

  1. 多肢選択式の学習をすすめる
  2. 主要分野ごとに論点、制度、条文などを整理する
  3. 主要テーマの答案をつくる

記述式の練習をする前に、まずは多肢選択式の導入テキストと過去問演習に取りくみ、基礎事項を理解して論述の土台をつくることが効果的です。

1つの分野がおわるたびに、論点や重要事項をノートにまとめておきます。

多肢選択式の学習があるていど身についたら、記述式の頻出テーマについて答案をつくってみましょう。
大変ですが、できるだけたくさんの答案を書きあげれば得点力はあがりますし、試験で同じようなテーマが出題される可能性がとても高くなります

記述式の対策をすると理解がより深まるので、多肢選択式の学習にも効果がありますよ。

答案作成のながれ

  1. 問題文をよく読む
  2. 答案の構成をつくる
  3. 答案を書く

いきなり答案を書きだすのはよくありません
問題文をよく読んで、なにが問われているのかじっくり把握します。

次に答案の構成を考えましょう。
答案は全体の論理が一貫していなければならないため、はじめに設計図をつくっておく必要があるからです。

それから誤字脱字や文章のつながりに気をつけて答案を書きます。
最後の見直しを忘れずに。

 

財務専門官の「人物試験」

財務専門官の人物試験は面接のことで、その配点は2/9です。
基礎能力試験や専門試験(記述式)と同じ配点なので気は抜けません。

1次試験が終わってから1か月くらい後におこなわれます。

財務専門官の面接を突破するために必要なポイントは、次の4つです

POINT.1 回答の構成を理解する

面接で質問されると「どんな話をしよう?」「どういう構成で伝えたらいいだろう」と、焦ってしまいますよね。
面接独特の空気のなかで、質問にすばやく的確に答えるのは難しいものです。

でも、評価の高い面接の回答の構成には決まりがあります

この決まりを理解しておけば、本番でどう話したらいいか迷うことはありません。
落ち着いて自分をアピールすることができます。

面接官から高評価をもらう回答の構成を理解しましょう。

POINT.2 定番質問の回答をつくり、解答例と比べる

面接試験でよく問われる質問は決まっています。
下の記事で紹介している定番質問に対する回答を、あらかじめ考えておくのがおすすめ。

用意した回答は、公務員予備校の講師などプロに添削してもらうのが一番です。
よいところ、わるいところを客観的にアドバイスしてくれて、だいたいの点数も分かりますからね。

添削をお願いできるひとがいない場合は、この記事の解答例をよく読んでみましょう

解答例は平均的な回答として書いています。
自分の回答と比べると、改善するポイントが見えてくるはずですよ。

POINT.3 面接カードをていねいに作る

筆記試験を突破すると、面接カードとよばれる質問項目がならんだ用紙が配られます。
それに回答を書いて、面接時に持参するのが一般的です。

面接直前の控室で配られ、その場で記入するばあいもあります。

民間企業でいうエントリーシートのようなものです。

面接官は事前に面接カードを読み、面接の評価に加味をします。
じっさいの面接も提出されたカードにそって進行することが多いので、面接カードにどんな内容を書いておくかは、とても重要だと分かりますよね

面接官から高評価をもらう面接カードの書き方を理解しましょう。

POINT.4 落ちる人の特徴を知る

せっかくがんばって筆記試験を突破したら、「面接はぜったい落ちたくない」と思いますよね。
面接に「受かりやすいひと」もいれば、ざんねんながら「落ちやすいひと」もいるんです。

落ちやすいひとには共通点があります
こちらの記事をよく読んで、面接でこうなってしまわないよう注意しましょう。

あわせて対策法も解説するので、自覚があるひともきっと改善できますよ。

 

財務専門官の「採用面接の対策法」

最終合格したら、いよいよ採用面接にのぞみます。

採用面接の対策ポイントはこちら。

  • 各財務局の「業務説明会」「職場訪問」に参加する
  • 「併願状況は?」「なぜここを志望するの?」「転勤は大丈夫?」の頻出質問に答える

各財務局の「業務説明会」「職場訪問」に参加する

各財務局ではいろいろな時期に業務説明会やインターンシップがおこなわれています。

採用面接ではない業務説明会などで、財務局は面接など採用行為を行うことはできません。
ですがじっさいには、「業務説明会や職場訪問に参加したことが評価に影響した」というケースが、受験生から報告されています。

財務局が独自に開催する説明会は情報収集としても役立つので、必ず参加するようにしましょう

「併願状況は?」「なぜここを志望するの?」「転勤は大丈夫?」の頻出質問に答える

財務専門官を受験するひとは、ほかの試験を併願していることがよくありますよね。
採用面接では受験生の志望度をたしかめるために、「併願状況は?」「なぜここを志望するの?」と質問されます。

志望度が低いと判断されると採用されづらいので、気をつけましょう。
併願状況は一貫性のある併願先だけ答え、そのなかで訪問先が第一志望と伝えるのがおすすめです

財務局の管轄エリアは広く、財務専門官は転勤がよくあります。
「転勤は大丈夫?」という質問には、もちろん前向きな姿勢を示すことが大切です。

 

財務専門官の「独学/予備校」

財務専門官を受験するひとの半分くらいは独学、のこりは公務員予備校にかよっています。

公務員予備校はお金がかかるので、どうしようか迷いますよね。

独学でも対策可能な試験種目

  • 基礎能力試験
  • 専門試験(多肢選択式)

財務専門官の基礎能力試験と専門試験(多肢選択式)は、独学でも合格レベルまで得点力を高めることができます。
どちらの試験の科目も、質の高い導入テキストや過去問題集がそろっているからです

難関大学合格者や勉強に自信があるひとなら、市販の参考書をつかってひたすら問題演習に取りくめば合格点をこえることは難しくありません。

 

予備校で対策したほうがいい試験種目

  • 専門試験(記述式)
  • 人物試験

財務専門官の専門試験(記述式)の難易度の高さはピカイチです
多肢選択式の学習だけでは歯が立ちません。

人物試験(面接)は、本番の形式で模擬面接をなんどもくり返すことが合格への王道です。
面接カードも回答を作成し、専門的なスキルがあるひとに添削してもらう必要があります。

どれも独学で対策するのは厳しい試験種目です。

公務員予備校では、専門試験(記述式)について頻出テーマ分析や、答案作成、添削指導など万全の対策ができます。
面接練習のサポート体制や、先輩合格者の体験記などノウハウの蓄積も十分です。

財務専門官は難関の公務員試験。
よほど筆記試験に自信があったり、面接対策の環境を自前で用意できるひと以外は、公務員予備校をつかう方法がおすすめです

 

わんこ先生

これで「財務専門官」の解説はおしまいです。

おつかれ様でした。